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2018.02.21

人生の”よりどころ”となるコミュニティを創る-障がい・疾患特化SNS「CARE LAND(ケアランド)」

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CARE LAND(ケアランド)(β版)」は2017年9月に開設された、障がい・疾患を持つ当事者とその家族がオンラインで情報や意見を交換できる、利用料無料の疾患特化型SNSです。

Hand&Footも手足の障がいに関する疾患特化SNSを管理していますが、CARE LANDは障がいの程度や疾患名にこだわらず、誰でも登録できるのが大きな特徴のコミュニティーとなっています。

色んな人が交わるからこそ生まれる、新しい出会いや流れ。-これがCARE LANDらしさ!

難病や病名不明の疾患、障がいや慢性的な病気をもつ方同士が助け合い、
課題を解決できる場所。
さらに孤独感を拭い去ることができたり人生の「よりどころ」となる場所を創りたい-。

そんな想いでCARE LANDを運営する代表者・金澤裕香さんに、コミュニティ立ち上げのきっかけや経緯、今の思いや目標を伺ってきました。

catch

「仲間づくりをしたい」「情報を共有したい」どちらかを求めるかたなら誰でも登録可能

Hand&Foot
金澤さん、今日は宜しくお願い致します。

同じ疾患の方同士が集まるコミュニティだったり、いわゆる”親の会”みたいなものって多く存在するかと思うのですが、「CARE LAND」はどういったコミュニティなんでしょうか。

金澤
CARE LANDは立ち上げるときの目的を二つ掲げていまして、1つ目が「仲間づくり」。そして2つ目が「情報共有サポート」です。

この二つのどちらかを求めるかたであれば、障がいの程度や疾患名に関わらずどなたでもご登録頂くことができます。

Hand&Foot
疾病の限定があったり、障がいをもつ当事者でないといけない、などという制限がないということですか?

金澤
はい。例えば、情報自体はもうお医者さんからもらっているし、病状も安定しているんだけど、孤独感があって仲間を求めているとか、友だち・ママ友はいるんだけれども、希少疾患で少しでも情報がほしいと思っているかただったり。

疾患をもつ方というのは、このどちらかに当てはまることが多いんじゃないかな、という思いがありまして、立ち上げ当初からこの2つの目的を掲げています。

なので、病気や障がいの当事者と支援しているかたでしたらお断りすることはまずありません。ご家族でもOKですし、医療関係者の方や間接的に支援してくださる看護師さんなど、そういった方でも入って頂いたりしています。

世界に1人、日本に3人など希少疾患のかたはもちろんなんですが、アトピーや精神疾患で鬱だとか、ダウン症の子だとか、本当に多くの疾患のかたが現在登録してくださっています。

Hand&Foot
誰でも登録できる、というのは患者会のなかでは珍しいと思うので、CARE LANDさんの特徴といえますね。

金澤
私の娘は生まれつきの障がいがあって現在も病名が不明なのですが、親の会とかも全部断られてしまった、という過去がありました。

病名のくくりで入れないというのは希少疾患の方にとってすごく厳しくて、なかなか入れてもらえなかった自分の経験もCARE LAND立ち上げのきっかけとしては大きいです。

もちろん同じ病気のかた同士で情報交換をしたり、仲間づくりをするというのもニーズが高いですが、いろいろな病気の人が交わる良さ、というものを出していきたいなと思っています。

Hand&Foot
金澤さんのこれまでの経験がCARE LANDには生きているんですね。

金澤
私自身が自分の疾患にこだわらずに色んな方と交流をしてきて、共通点を見つけながらここまできた、ということがあるので、違う病気だとか重症度だとか、色んな人が交わるからこそ生まれる新しい出会いだったり、流れというのをCARE LANDらしさとしては出していきたいですね。

疾患は限定せず対象を広く。大切なことは疾患名ではなく、理念やコンテンツ

Hand&Foot
Hand&Footにも指の欠損だけじゃなくて、口唇口蓋裂など他の合併症ももっているかたがいるのですが、そうするとどうしてもHand&Footの中では手足のこと以外は話しづらい、というのがあるようです。

金澤
CARE LANDを立ち上げたいと漠然と考えだしたのが3年くらい前で、そこからいろいろな疾患の方にインタビューをしていったのですが、併発がとても多いことが分かったんです。

例えば、事故である日突然足がなくなりうつ病を併発したとか、精神病だけれども、食べない・寝られないなど身体の障がいももっています、とか。

特定のカテゴリーで括ることが難しくなると同時に、どんな疾患でも悩み事は共通していることが多いと気づきました大切なことは疾患名ではなく、理念やコンテンツなんじゃないかと思ったんです。

Hand&Foot
今現在はどのくらいの疾患のかたが登録されているんですか?

金澤
300疾患くらいです。すごく対象が広いので、今はCARE LANDの活動自体もユーザーを増やさなければいけない、という段階で、知ってもらうという活動をメインに頑張っています。

Hand&Foot
ユーザーを増やさなければいけないというのは、どのような理由からなんでしょうか。

金澤
情報量もそうですし、みなさん”仲間を作りたい”という目的があって登録されたかたが多いので、とにかく母数を増やすことが大切だと思っています。

登録者は希少疾病の人が多いんです。うちも病名不明で希少ですし、そうすると母数が少なく情報がない。探して、探して、ここのくくりがないところ(CARE LAND)に入るしかないという方が多いんです。

母数の多いところは親の会があったりだとか、先生も専門の方がいらっしゃったりとか、地方での情報が得られる場所があるんですが・・・。

そこが足りていない方が今やっと入ってきてくれて、まだまだばらけている状況です。

同じ疾患の人と知り合いたいというニーズが今のところは一番大きいので、その方たちに的確な情報と仲間を与えたい。となるとより多くの人にまずはCARE LANDを知ってもらうこと、これを今年の大きな目標の一つとしています。

Hand&Foot
確かに対象疾患が多いからこそ、知ってもらって登録者を増やすための活動は、すでに登録してくださった方のためにもとても重要ですね。

金澤
CARE LANDは「情報と仲間のプラットフォームになりたい」という目標がありまして、そこに人の厚みを持たせるというのが私たちの使命かな、と思っています。

誰でもコミュニティーを作れるような仕組みをCARE LANDのなかに創りたい

Hand&Foot
実は2,3年前に、手足の障がいだけじゃなくて、ほかの疾患の方がコミュニティーを自分で作れるような仕組が作れないか、私も考えたときがあったんです。

なのでCARE LANDのことを知ったときに、ああ、こういうコミュニティがついにできたんだ、と思ったんですよね。

金澤
ありがとうございます。CARE LANDでも、こういうのをやりたかったというコメントは多かったです。

今年、「コミュニティー機能」といって、自分たちでコミュニティーをCARE LANDの中で組んで情報共有できるようなシステムを開発したいなと思っているんです。

CARE LANDのシステムを使ってもらって、自分で一から立ち上げるのは無理だけど、例えば管理者だったら自分はできるかも、とか、あればいいなと思っていたコミュニティーがもうちょっと簡単にできるような仕組みをやりたいな、と。

Hand&Foot
すごく良いですね!ニッチなところほどコミュニティーを絶対的に求めていますし、こういうコミュニティーがあればいいな、と思い浮かべる人はすごく多いと思いますけど、実際に動くとなるとなかなかそうはいかない人も多いと思うので。

それがプラットフォームのなかで簡単にできたら、素晴らしいです。

今のCARE LANDは、登録するとどのようなことが出来るんですか?

金澤
掲示板(Q&A)のようなものと、病状日誌というのが2大機能です。

その2大機能は、同じ病気の人だけではなく全ての登録者のかたが見られて、全ての立場の人がそこに回答できるというのを大事にしています。

もともとやりたいと思っていた「色々な病気の人たち同士の交流」をしっかりと持ってもらって、さらにコミュニティー機能を設ければ、今度は同じ悩みをもつ人同士や、よりクローズドな意見が交換できるのではと思っています。

そうやってCARE LANDを使い分けてもらえたらいいな、と。これは同じ悩みの人に話したいというときはコミュニティーで、オープンに幅広く聞きたいな、ということはオープンにしてもらって、というのが今年はできたらいいなと思っています。

Hand&Foot
ちがう疾患の方同士で交流できると、きっとより視点が広がりますね。

CARE LANDは「癒やし」の場でありたい。自宅からでも遠方からでも参加できる「オンラインお茶会」の開催

CARE LANDオンラインお茶会イメージ画像

金澤
それから、CARE LANDでは「オンラインお茶会」というのを定期的に行っています。

家から出られない方がたくさんいますので、オンラインでテレビ中継をしながらお茶を、というもので、遠方の方でも参加できるのでとても好評です。

Hand&Foot
オンラインお茶会!いいですね。どんなお話をされるんですか?

金澤
2017年は「スタッフと話しましょう」というものがメインだったんですが、今年はテーマを決めてグループお茶会をやっていきたいなと思っています。

例えば「小児」とか「精神疾患」「うつ」など。無料アプリをダウンロードしてもらって、送られてくる招待URLを時間になったらクリックすれば繋がるので、簡単に参加ができます

Hand&Foot
家からでも遠方からでも参加できるというのは素晴らしいですね。

Hand&Footではどうしてもオフラインイベントが都内メインになってしまっていて、地方の方から都内はいいなぁ、という声が挙がっているんです。オンラインお茶会、Hand&Footでも是非取り入れたいです。

金澤
先日お茶会に参加された方は、お話している最中にヘルパーさんが来られたりとかお電話がかかったりしたんですけど、中断も問題ないですし、その方の都合に合わせて参加できるのでメンバーさんにとても好評なんです。

今年はCARE LANDとHand&Footさんで、オンラインお茶会のコラボレーション企画が出来ればいいですね。いかがでしょうか。

Hand&Foot
是非よろしくお願いします。Hand&Footには小さいお子さんをお持ちのご両親が多いので、外に出てくるのが大変という方がたくさんいると思うんです。そういう方も参加できますよね。

金澤
オンラインお茶会は、例えば20人が集まったとしても、聞くのは基本的に一人のお話になってしまう、という欠点もあります。

ただ、自分の病気の話や辛い経験を聞いてもらうような場としてはすごくいいと思うんです。

自分の病気の話をする場があることって、私はすごく大事だと思っていて。辛い経験を人生の糧にできるかどうかって、しっかり癒やされたかどうかなんじゃないか、と思うんですね。

ずっと辛いときの気持ちを癒やされずにくすぶっている方って、ずっと病気自体もくすぶってしまったりとか、その方の気持ちだったり思いだけじゃなくて、人生自体も低飛行を続けてしまうような。

私は数年間付き添い入院をしていたので、何百人っていうお隣さんや同室の方、入院患者さんとかかわる中でそれをとても感じて。

しっかり自分がつらかった経験を癒やせた人って、そのあとスッと自分の人生に戻っていかれる方が多いんですよね。なので、「癒やし」というのも今年、CARE LANDの一つのテーマにしたいなと思っています。

Hand&Foot
話す場があると、やはり癒やされますよね。

金澤
はい、そう思います。話すことも、聞くことも癒やしにすごく役立つと思います

それから、会ってコミュニケーションを取ることに対してのハードルが高い人ってたくさんいると思うんです。

家から出られない、というのももちろんですが、目の前に人が立つと緊張するとか、素の自分がうまく出せないとか。そういう方にとっては、オンラインでお話するのが向いているのかなと思ったりしています。

Hand&Foot
金澤さんは、CARE LANDを立ち上げてからオンラインでたくさんの方とやりとりをするようになったと思うんですけれども、ご自身の生活は変化しましたか?

金澤
私はずっと付き添い入院をしていたので、子どもがうまれて4年近くは引きこもりで、ベッドの横でモニターを見ながらずっと座って。

誰とも話さず、モニターでひたすら娘が生きているかどうか確認する、という。24時間ずっとそんな感じの生活が4年間続いていました。

それが、このCARE LANDにかかわり始めてどんどん世界が広がっていきました。

コミュニティー運営をすることで、自分が一番コミュニティーの恩恵を受けているんじゃないかとすごく思います。

Hand&Foot
なるほど。私も同じで、Hand&Footがなかったらどうなってたかな、って本当にいつも思います。話せる場、「癒やし」の場ですよね、コミュニティーって。

知ってもらうための活動と、オンラインお茶会に「癒やし」に、今年はCARE LANDさんでやりたいことがたくさんあるんですね。

周知のために代表として「伝える」ことに力を入れたい

金澤
そうですね。CARE LANDはまだスタートして数ヶ月なので、ようやくここから始動という感じです。

あとはアーティストサポーターというのを今年は増やしていこうと思っています。アーティストさんって全国を回られるので、そこでCARE LANDの周知をお願いしようかな、と。

Hand&Foot
必要とする人や、より多くの方に周知するということはHand&Footでも課題としています。

金澤
周知のために、私はシステムはできないので、とにかくどんどん出ていくのが私の担当かな、と。

代表として「伝える」ということにすごく力を入れていきたいと思っています。

Hand&Foot
代表がどんどん出ていくのは大切ですよね。そういえば、ある方からCARE LAND代表の金澤さんは「やばい人だ」って聞いたんです(笑)。

金澤
やばい人!??なんでしょう(笑)。

Hand&Foot
すいません、変な意味ではないです(笑)。とにかく、ポテンシャルがありすぎる、と。

医療の知識も人脈もあって、スーパーポジティブでとにかく凄い方だとお聞きしました。

金澤
自分ではそんなこと全然思っていないんですけどね・・・(笑)。

Hand&Foot
私は今まで、「あなたは選ばれた」みたいなものを全然信じていなかったんですけど、金澤さんはこんな人なんだよー、というお話を聞いたとき、「ああ、そういうこともあるのかも」って思っちゃいました。

お子さんは世界に1人の病名不明の希少疾患、ということですけど、そんな娘さんが金澤さんの元に生まれた理由がそれなのかな、と。

あとは、テレビがご自宅にない、というのも今日伺って個人的にびっくりしました(笑)。

金澤
はい、芸能人やお笑いもわからないので、友だちからよく「知らないの!?」って言われます(笑)。

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▲金澤さんのご自宅。なんとテレビもソファーもご自身の意思で置いていないんです!

Hand&Foot
いや、本当にテレビがない家というのは初めて来ました(笑)。

そんな金澤さんがCARE LANDを立ち上げたことによって、救われた、これから救われる方はすごく多いと思います。金澤さんの今の一番の思いを是非お聞きしたいです。

CARE LANDは、明るい場所でありたい

金澤
CARE LANDって、明るい場所でいたいな、というのがありまして。

「病気があるから、もうしんどいです私」ということの言い合いというよりも、「こういう特徴はあるけれども、日常に楽しいことはある」ということを共有していけたらなと思っています。

ハンデがあっても、それをかいくぐる方法を共有するとか、みんなで笑えるというふうになっていったらいいなと。

疾患に関わらずに死んでいく人のほうが少ないわけなので、もう疾患なんて珍しいものでもないし、「みんなで普通には言いにくい病気のことを語れる場がありますよ」というのを周知していきたいです。

Hand&Footさんとも、一緒にできるところを、是非コラボしたいと思います。

Hand&Foot
こちらこそ、是非よろしくお願いします!今日はありがとうございました。

疾病名のくくりがなく誰でも参加できるコミュニティ、CARE LANDへのお問い合わせや入会はこちら

●公式サイト https://careland.org/
●運営会社 一般社団法人日本障がい疾患家族支援協会
       https://careland.org/company/
CARE LANDへのお問い合わせはこちらから

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Hand&Footの絵本

いつかふつうに出会えるように。

指が少ない子に出会ったとき、あなたはどうしますか。「ふつう」って何だろう?指がないのは「かわいそう」?この絵本をきっかけに、是非親子で話し合ってみてください。
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