【みんなのいいところ応援ライブ in パナソニックセンター東京】イベントリポート
皆さん、こんにちは! H&F運営部です。
何かと忙しい師走。
令和元年もまもなく終わりを迎えようとしていますが、年が明けたらいよいよオリンピックイヤーですね!
先日、メイン会場である新国立競技場が完成し、こけら落としのオープニングイベントが開催されていましたが、ウサイン・ボルト選手や三浦知良選手などが参加して大変な盛り上がりを見せていました。
そんな日に日に高まりつつある五輪熱ですが、近年オリンピックの後に開催されるパラリンピックの重要性も非常に高まってきています。
パラリンピックとは言わずと知れた障がい者スポーツの最高峰。
参加国や競技人数、観客動員数なども回を重ねるごとに増え、今やオリンピック、サッカーワールドカップに次ぐビッグスポーツイベントになっています。
そんな東京オリパラの大会ビジョンはズバリ、
このビジョンは以下3つの基本コンセプトから成り立っています。
2 多様性と調和
3 未来への継承
組織委員会はコンセプトの2番目に『多様性と調和』を掲げ、東京2020大会を、
人種、性別、言語、宗教、障がいの有無など、あらゆる面での違いを肯定し、自然に受け入れ、互いに認め合うことができる共生社会をはぐくむ契機とすることを目標にしています。
このようなビジョンに賛同し様々な企業が公式スポンサーを務めていますが、中でも最も五輪との関わりが強い企業といわれているのが、昨年100周年を迎えた日本を代表する電機メーカー、パナソニック株式会社。
2014年には、日本企業で初めて国際パラリンピック委員会と最高位スポンサー契約も結んでいます。
そんなパナソニックさん、これまでオリンピック・パラリンピックムーブメントの醸成と、共生社会の実現に向けた様々な活動に積極的に取り組まれてきました。
これまで微力ながら共生社会実現へ向けた活動を行ってきたH&Fとしても、是非先頭集団でムーブメントを醸成している企業のイベントへ参加させていただきたい!
ということで先日開催されたダイバーシティ&インクルージョン第七弾イベントにお邪魔してまいりました。
今回はその模様をリポートさせていただきます。
TOKYO2020公認プログラム
Diversity & Inclusionイベント第7弾
【みんなのいいところ応援ライブ】
会場は東京・有明のパナソニックセンター東京。
【参照:Panasonic CenterTokyo HP】
『みんなのいいところ応援ライブ』とは、年齢・性別・障がいの有無などに関わらず、自分の好きなこと得意なことを、音楽やダンス、演劇などで表現するライブステージ。
自閉症やダウン症のアーティスト、劇団、車椅子のテニスプレイヤーなど、様々な分野で自分らしさを表現する方々が集結!
2時間半のイベントを最後まで盛り上げてくださいました。
オープニング
オープニングアクトを務めたのは発達障害のお子さんを育児中のシンガーソングライター、うすいまさとさん。
周囲に理解してもらう事が難しい発達障がいの子供たちの思いを曲に込めて、全国各地で啓発ライブを行っています。
脳の歌
脳(ノー)脳 脳 みんな
脳 脳 脳 ちがうから
脳 脳 脳 脳 いいんじゃない!
というユニークな歌い出しから入る、脳の障がいを楽しく分かりやすく伝える渾身のメッセージソング。
途中から小学生のお友達もステージに上り、一曲目から大変な盛り上がりに!
詩の朗読と横浜桜座のみなさん
続いてポエトリーリーディングを披露してくれたのは、ダウン症のけんけんさん。
『ガンバレ、ガンバレ!』魂の叫びは心に突き刺さりました!
うすいさんの2曲目、
【夢〜あふれだす、パッション〜】
では、様々な障がいのある俳優さんが在籍する、劇団『横浜桜座』*の皆さんがステージに上り、体いっぱいに表現したダンスを披露。
皆さんの輝く笑顔がとても印象的でした。
自閉症のアーティスト
次いで登壇したのは、自閉症のヴァイオリン・フルート・ピアノデュオ、ノブタクのお二人。
まずは『美女と野獣』をアンサンブルで披露。
進行役はタクママこと小柳真由美さん。
「小さな頃は多動が激しく、このように舞台で曲を披露する姿などとても想像できなかった。」と、自閉症の息子さんとの歩みをお話しくださいました。
10年目を迎える『特異を得意にかえて』講演&コンサートや『オーティズム(自閉症)ミュージシャンコンサート』を催され、勢力的に啓発活動を行っています。
平日は会社員、休日はミュージシャンで活動するお二人、お互いソロでも活動されています。
タクこと小柳拓人さんはフルートだけではなくピアノ演奏の能力も高く、数々の音楽フェスティバル、コンテストで受賞されています。
当日演奏してくださった『ボレロ』はまさに圧巻でした!
脳の認知障がいである自閉症は、物の認知の仕方、見え方、感じ方に違いがあります。
その事がコミュニケーションの難しさ、強いこだわりといった特性に現れます。しかし記憶力など一部の機能が優れていたりすることもあり、こういった音楽や絵画、文学の面で能力を発揮される方もいるとのこと。
音楽というツールがお二人の可能性を広げてくれたのかもしれません。
因みにタクさんは聖火ランナーも務められるそうなので、そちらも注目ですね!
みんなのいいところ作品展
続いては今回同時開催されていたLITALICOさん共催、みんなのいいところ(歌、絵工作など)を応援する作品展「みんなの2020」応募者の発表。
会場にもたくさんの個性的な作品が展示されていましたよ。
未来のパラアスリート
そして颯爽と車椅子で登壇した次のゲストはテニスプレイヤーの橘龍平さん(12歳)。
生後すぐ「二分脊椎」*と診断され、成長と共に車椅子生活に。小一でテニスと出会いその才能を開花させた龍平さんは、現在国内ジュニアランキング第一位!
※二分脊椎とは、脳から手足の先に送る信号(神経細胞に脊髄の中の髄液が背骨欠損など)が遮断 される病気。
ステージでは華麗なスラロームとバック・フォアハンドを披露。
プロのテニスプレイヤーになりパラリンピックでのメダル獲得を目指す龍平さん。
次のパラリンピックでその勇姿を見る事ができるかもしれません。
みんなでダンスパーティー♪
イベントの後半では、障がい者就労支援事業所「どんぐりビレッジ」を運営するダンサー&MCのHIROSHIさんが、ステージを一転、ダンスパーティー会場に!
そしてスペシャルゲストのダンスボーカルユニット『ZOO』のメインボーカル、SATSUKIさんがヒットナンバー『Choo Choo TRAIN』を披露すると、会場のボルテージは最高潮に!
出演者、来場者、スタッフも巻き込んで一体となった会場、まさしくこの時この空間は年齢・性別・障がいの有無といった諸々の壁を超越していました!
曲を初めて聞いたであろう娘もこの盛り上がり(笑)
そして最後は、うすいまさとさんが代表曲【いいところ応援歌】を披露。
参加者全員で合唱し、会場が一体となる盛り上がりのなか感動のグランドフィナーレ!
いいところ応援歌
今日のイベントは主催であるパナソニックさんは勿論ですが、出演者、関係者、そして一般観覧者、皆さんが参加してこそ作り上げられたものだと思います。
その違いを認め良いところを応援しようという想いと一体感に、共生社会実現の可能性を強く感じることができました。
パナソニックさんの今後の活動にも注目し、機会があれば是非また参加させていただきたいと思います。
関係者の皆様、ありがとうございました!
イベント後記
手足の違いや障がいの有無に限らず、人種、性別、性的指向、言語、宗教、政治などなと、全ての人々は何かしら「違い」を持って生きています。
「違い」があることが普通であると受け入れることで、お互いを認め合い支え合うことができる、より暮らしやすい社会を構築することができます。
また、そういった環境が醸成されると、生き辛さを感じていた人も、自分の得意なこと「いいところ」を存分に発揮し、輝くことができると、イベント出演者の皆さんを見ていて感じることができました。
H&Fでも先日、子供たちが苦手と思われることを工夫一つで得意なことに変えて披露するイベントを行いました。
「いいところ」を披露できた子供たちの表情は、とても生き生きと輝いていました。
今後もそんな子供たちの笑顔を引き出せるように、H&Fは全面的に「いいところ」を応援していきたいと思います!
文/Hand&Foot運営部