「20年間育ててくれてありがとう」合指症で生まれ、成人を迎えた娘からのプレゼント
「両手両足の合指症で生まれた娘が、20歳になりました!」
先日、Hand&Foot理事の方より、うれしい報告がありました。
“ようやくなのかあっという間なのか…そしたら娘から手紙をもらいました。その内容に今までの生活が凝縮されていて、感謝と嬉しさでいっぱいになりました。
もし、よろしければ、同じ状況のご家族の未来が明るくなればいいなと思い、Hand&Footで発信していただけたら”
・・暖かいお言葉をいただき、手足にちがいをもって生まれたご家族に届けば‥という思いで、掲載させていただきます。
誕生日の朝、娘からもらったのは・・・
娘→るな20歳
両手両足合指、現在医療系大学2年生。
誕生日の朝、一番に娘におめでとう!って言いました。
すると娘から、20年間ありがとうと
紙袋を手渡されました。
中を見ると、ママの好きな、コーヒー豆とチョコレート、
最近開けたばかりのピアス、パパには、大好きなビールのタンブラーが入っていました。
誕生日なのに、逆にプレゼントしてもらったことに、感動しました!
思えばこれまで、本当にいろいろなことがありました
年長→自転車のブレーキに力が入らなかったけど、足でスピードを落としたり、そのうち力がついてブレーキもできるようになりました。
小学1年→牛乳瓶の内蓋が取れないので、専用のピックを用意してもらいました。あとは、友達に開けてもらいました。そのうち自分で開けられるようになりました。
小学3年→リコーダーで、小指が届かず【ド】が出せなくて悔しい思いをしました。最終的にギリギリ届いたような気がします。
今は位置を調整できるリコーダーがあるとのことですね。
高校1年→選択科目でギターを選びましたが、弦に指が届かず、書道に変更しました。
おかげである程度きれいな字が書けるようになったかも…?
大学受験→手指に障害があっても歯科衛生士の国家資格はとれるのか相談しました。
【取れる】との回答をいただき、
一生懸命勉強して合格しました。
現在大学2年生です。
娘からの手紙。
部屋に戻って、娘にもらった袋の中を覗くと、手紙が入っていました。
封筒を開けて読みました。
私が辛い時、泣きたい時、いつもそばにいて
話を聞いてくれたことがすごく嬉しかったよ。
ママといると友達みたいで笑って過ごせるよ。
これからもご飯食べたり買い物行ったり楽しもうね!
私は涙が込み上げて、でも照れ臭くて、
寝ている娘の上に飛び込んで、
ママ嬉しいよ〜!!
るなも辛いこと沢山乗り越えてきたね!偉かったよ!
これからもあるかもしれないけど、大丈夫だよね。
娘も、笑ってうん!と応えてくれました。
その日、彼氏に祝ってもらうために
可愛くおしゃれして
キラッキラの姿で出かけるのを見ながら、
すごーく幸せな気持ちに包まれました。
これまで、
できなくて泣いたり、悔しい思いをたくさんしたかもしれません。
でも、その反面
努力してできたことは自信になり、
できないことは人に頼ることを覚え、
助けてくれる仲間もいることを知りました。
そしてなにより、
人のことを思いやれる優しい子に育ってくれました。
親の私にとってもそうです。
子供の成長はそのまま自分の成長につながりました。
そして、
【障害を受け入れる】ことは
【自分自身を受け入れること】
だと気づきました。
娘がいなければ気づけない大きな気づきでした。
娘が合指症で生まれてきて、
私が合指症の娘の親であることで、
きっと学ぶことがあって、
それをどう生かして、どう生きるのか?
私はそれを考えるととてもわくわくします。
今、それぞれの歳で育っているお子さん、ご家族の皆様が
私達家族を見て、笑顔の未来を想像できて、大丈夫なんだ!と思っていただけたら嬉しいです。
あの頃は、辛いことも沢山ありましたが、
こうやって、当たり前にありがとうと思える日々が来ることをみなさんに伝えたくて、
このお話をシェアしたいと思いました😊
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るなちゃん、20歳おめでとうございます!
生まれた日。手術の日。
辛かったとき、泣きたかったとき・・
きっと、生まれてからこれまで、本当に本当に、さまざまなことがあったのだと思います。
そんな日々を一緒に過ごし、乗り越えてきた娘さんとお母さんの笑顔に、心から勇気づけられました。
るなちゃん、るなちゃんのお母さん。
貴重なメッセージを共有いただき、ありがとうございました!
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